2025年は過去に例を見ない熊被害が各地で発生した年となりました。それに伴い熊に遭遇(対峙)した時に使用する「熊撃退スプレー」の重要が急激に増え、そのスプレーを携帯するための「ホルスター」も同様となりました。このコラムではスプレーを収納するこの「ホルスター」について触れていきたいと思っています。現在私が所有しているホルスターは全部で三種類あり、それぞれメーカーも異なりデザインや仕様も全て異なります。大切なことは至近距離に近づいた熊に対して即座にスプレーを噴射する体勢にしなければならないため、ホルスターの取り付け位置は腰回りか胸付近に取り付けることが必須となります。スプレーだけ購入してザックの中などに入れておいても意味がないわけです。画像を見て頂くと分かりますが、腰回りに取り付ける場合はザックのヒップベルトに通すしかありませんが、メーカーによってベルトを通せる幅が異なり、モンベル正規品に関しては4cm幅なので、腰回りに付ける場合は難点があります。このホルスターはザックのショルダーハーネス(胸部分)に装着することに重点を置いた設計になっていると思われ、ヒップベルトに無理なく付けるには別途画像のようなマジックテープなどを付けると、幅が広くなってヒップベルト本体のほうに付けられるようになります。対してフロンティアマン(ベルカディア商品)にはついては幅が7cmあるのでやや余裕があり、アウトバックについては9.5cm幅があるので問題なくヒップベルト本体のほうに押し込むことが出来ます。なので腰回りの装着についてはアウトバックのホルスターが一番適しているという結論になります。

さてホルスターを胸回りに装着する場合はどうでしょう？これについてはモンベル正規品ホルスターが一番優れています。ショルダーハーネスに二か所でガッチリ止められるマジックテープが付いていますので、ザックを選ぶことなく装着することが出来るでしょう。対してフロンティアマン(ベルカディア商品)とアウトバックについては、そのままだと取り付けることが出来ません。ショルダーハーネスへ取り付けるにはバーティカルアタッチャブルベルト(モンベル製品)を別途取り付ければ無理なく取り付けることが可能になります。最後に触れるのはスプレーを取り出す(抜く)アクションについてです。モンベル正規品及びアウトバックに関しては、ホルスターに収納したスプレーが不意に落下しないようにマジックテープで保護する仕様になっているのに対し、フロンティアマン(ベルカディア商品)はそれがありません。ザックを地面に置いた際に抜け落ちる可能性は否定出来ませんが、熊と対峙した時にワンアクションで拳銃のように取り出せる即効性はあります。このあたりはユーザーが自分で選択する領域になると思いますが、色々と想像して考え見つけるのも楽しいかと思います。最後になりますが、スプレー専用のホルスターを使用しない例もありますので画像を参考に見てください。