風薫る五月。新緑の秩父にでもハイキングでも行こうかねぇ･･･なんて、カミさんと計画を練っていたのだが、どうせなら最近お泊り回数の増えた「かんぽの宿」に泊まろうという事になり、長瀞に程近い「かんぽの宿寄居」が候補になった。そしてお気軽に今回登る山は長瀞屈指の名峰「宝登山」である。何を隠そう秩父エリアは実走調査の仕事を請け負っていた時に担当になった事のある想い出の場所。数か月にわたる調査で車中泊を40泊程したことがある。そんな調査仕事の中で長瀞も訪れて「宝登山」周辺も回っていたのだ。しかし登山として登った事を一度もなく、長瀞アルプスと呼ばれる稜線ルートもあるらしいので、3〜4時間コースでのんびりとカミさんと登るには丁度良いという結論に相成った。実は今回の計画は悪天候のために前週一度中止となり、今回出かけた2日間も翌日は大雨予報だったのだが、初日は何とか天候が大丈夫そうだったので半ば強行での決行となったものである。結果的には予定していた「宝登山」登山は完璧に楽しめたので文句なしの結果となりました。

出発当日は6時過ぎに千葉をハイエースで出発。午後から雨が降り出す予報にビクビクしながら関越道を経て長瀞へと向かった。9時頃に長瀞駅近くにある国道沿いの駐車場に車を停めて準備万端。カミさんはウエストバックだけ。自分も小さなザックだけの最低限装備で歩き出す。国道と並行する細い路地裏の道を野上駅方向へと進み、長瀞小学校の手前で細い林道へ左折。未舗装の地形図記載のないピストン林道を天狗山方向へと進む。この林道は「氷池」の横を過ぎて少しするとドンツキになって登山道へ道が続く。この「氷池」は度々メディアで取り上げられる「究極のかき氷」の素材となる天然氷を作り出す場所だ。勿論現在は採水もされることなくプールは空っぽだ。是非冬場にもう一度訪れてみたい場所。登山道は非常によく整備されており、家族ファミリーのハイキングに考慮している整備状態。難なく「長瀞アルプス」の稜線に飛び出し、ここを左に折れて宝登山を目指す。稜線沿いの道は軽いアップダウンがあってテンポが良い。

このルートもしっかり整備されていて快適そのもの。やがて舗装された林道に出るので、しばらくはこの林道を辿ることになる。やがて左手に再び登山道が現れ、急勾配の登坂路がイキナリ始まる。ここから宝登山山頂までの区間コースが一番つらい所になるだろう。等高線もそれなりにハードな感覚を示している。階段も多いので歩き辛い。それでも30分かからずに山頂へ到着。ここから眺める秩父の名峰武甲山の勇姿も中々素晴らしい。元々天気は確実に下り坂で展望は諦めていたのだが、この段階で天候は普通に晴れていて登山日和だ。天気の神様に感謝するしかあるまいて･･･。山頂でマッタリ休憩してから宝登山神社にお参り。ロープウェイ乗り場で冷え冷えのコーラを飲んでまた一息。1時間に2本の運行なので時間潰しが必要だ。ここから舗装路でロープウェイ山麓駅まで歩いて下れる車道があるが、ここは下りワープでロープウェイを使ったほうが賢明だろう。ロープウェイで山麓まで下りて、参道を長瀞駅方向へと歩む。駐車場に停めた車はそのままにしてランチ場所を探しに行くことにした。一旦「岩畳」のところへ行って観光。ライン下りは荒川の渇水のために現在は運航されていないようだ。荒川沿いを野上方向へ歩いて行くと「ガーデンレストラン桜」という店を発見。落ち着いた雰囲気でメニューも美味しそうだったので立ち寄ることに。

和牛サーロインの炙り焼き+お蕎麦。天ぷら盛り合わせ+お蕎麦を注文。二人でシェアしながら長瀞の味を楽しませてもらった。ビールが飲めれば最高だったけど、ここは我慢して夕食時にガッツリ飲むことにしよう。ランチタイムを済ませてから車に戻って御着替え。一旦秩父方面へ向かって「道の駅秩父」へ。道の駅に車を停めて周辺の観光散策。秩父まつり会館（有料）で有名な秩父夜祭りの山車などを見学。3Dシアターで祭りの歴史などを見る事が出来る。本当は「わらじカツ丼」も食べたかったが、かんぽの宿の夕食はきっとたくさん品目が出るだろうし、ここで「わらじ」を食ったら多分ヤバイ事になりそうなので当然諦め。直に秩父を離脱して今夜の宿がある寄居まで戻ることにした。

途中長瀞のモンベルにも立ち寄って御当地Tシャツを購入。以前とは違うデザインの商品が販売されていた。さてあとは宿に向かうのみである。国道140号線を荒川沿いに進み、秩父鉄道波久礼駅の先を左折すれば急坂を登って到着だ。到着してから温泉大浴場でゆっくりと日頃の疲れを癒し、夕食は少し奮発して「おまかせ会席極（きわみ）プラン」を頼んである。風呂上りの生ビール最高やったなぁ。秩父地酒の飲み比べセットも美味しかったぁ。私はいつもアウトドア外出で家を留守にすることに多いので、ウチでいつも待っているカミさんへの労いでもある。ある人はこれを「健さんは策士だなぁ･･･（笑）」と･･･。ちゃうわい！！まぁ二人で温泉に入ってゆっくりと寛いで、美味しいモノを食べて、山にも登って、我々もそれなりに歳相応の第二人生を始めようとしているわけです。因みに翌日は天気予報どおりの大雨。そのまま千葉へ直帰となった。これも予定どおりの計画だから文句なし。