【旅日誌　VOL．24：清澄山　一杯水林道探訪】　実走　平成９年１２月上旬

　　　　今回のツーリングは自転車で、千葉の林道を日帰りにて楽しむ計画である。８：０
　　　　０に自宅を出発、愛車はヴァナゴンのテールゲートに乗せた。自転車で林道を走る
　　　　のは夏休み以来である。一路デポ地である安房鴨川を目指すが、距離にして約１０
　　　　０ｋｍの為２時間３０分もかかってしまった。おまけにベストなデポ地を見つける
　　　　のにも時間を喰ってしまい、結局海岸近くのデポ地を自転車でスタートしたのは、
　　　　１１：００になってしまった。まず海岸線に出て、安房天津駅方面へ向かう。小さ
　　　　な踏切を渡って少し進むと、国道１２８号線と立体交差にて県道８１号市原天津小
　　　　湊線に入っていく。舗装された道は程なく登りにさしかかり、清澄山までの山道が
　　　　始まる。道は走りやすく、ほとんど乗車して登坂できる。５ｋｍ程で右手に清澄山
　　　　へ分岐する道があり、清澄寺へ参拝する人たちの駐車場がたくさんある。分岐して
　　　　から２００ｍ程で、右手にお目当てだった【郷台林道】がある。この林道は東大演
　　　　習林のエリア内にある林道で、サイクリストには知られている林道である。しかし
　　　　ゲートが閉じており、ゲートの内側には車が一台停車している。どうやら進入され
　　　　ないように見張っているようだ。男が二人乗っていたので、道を尋ねるフリをして
　　　　声を掛け、「自転車は通っても大丈夫ですか？」と尋ねたが、答えはＮＯだった。
　　　　チラシを配っており、説明を聞いたところ最近マナーの悪い人たちが増えたので、
　　　　自転車も通行止めにしたのだそうだ。この林道も閉め出されてしまった・・・・。
　　　　仕方がないのでそのまま清澄寺へ向かい、参道の奥に続いている【一杯水林道】へ
　　　　向かうことにした。この林道はとても静かで、サイクリストには答えられない林道
　　　　である。入り口にはゲートがあり、閉じているため車は通ることはできない。バイ
　　　　クなら横を通り抜けられるが、この林道はやはり自転車かトレッキングで楽しみた
　　　　い・・・・そんな林道の一本である。林道の入り口でアベックのＭＴＢとすれ違い
　　　　、彼たちはすごい勢いで清澄寺の方へ下っていった。林道は道幅も狭く、適度なア
　　　　ップダウンを繰り返しながら尾根近くを進んでいる。まわりはとにかく静かである
　　　　。途中に枝道が何本かあるが、本線を見失うことはあり得ない。標高３００ｍから
　　　　３５０ｍのラインを進み、数ｋｍで林道は終わってしまう。出口にもゲートがあり
　　　　、こちらもしっかりと閉じているので車は入れない。林道の出口は変形した十字路
　　　　になっており【林道天津線】【林道奥谷線】が分岐しているが、いずれも工事中で
　　　　通行止めの表示が出ている。このポイントにはベンチがあり、ここでランチタイム
　　　　にした。ランチを取っている間に、ＭＴＢサイクリスト５人が、一杯水林道の奥へ
　　　　消えていった。某自転車旅行ガイドには、亀山駅をデポ地に周回するコースが紹介
　　　　されているので、このコースを走るサイクリストは多いようだ。ガスストーブでコ
　　　　ーヒーを沸かし、一服したところで麻綿原方面への登りダートへ取りかかる。この
　　　　ダートは数百メートルで舗装路に接続し、右手の下り坂は会所へ続く道だ。そのま
　　　　ま直進し、天拝園の前で写真を撮ろうとしたところ、大変なことに気付いてしまっ
　　　　た。フロントバックに入れて置いた携帯電話が無くなっていたのだ。今まで辿って
　　　　きた道筋で、写真を撮った所を思い出したところ、【一杯水林道】の入り口ゲート
　　　　を入ってすぐに一枚写真を撮ったのだ。その際自転車を地面に倒して、フロントバ
　　　　ックからカメラを取り出すときにどうやら落としてしまったらしい・・・・。林道
　　　　の片隅に真新しい携帯電話が落ちていれば、きっと拾われてしまうなあ・・・・と
　　　　ハラハラしながら今までのルートを逆走してぶっ飛ばした。いよいよ問題のポイン
　　　　トが見えてきて、神様にお祈りをしながら写真を撮ったところを探したところ、よ
　　　　かった！！携帯電話は地面に転がっていた！！！何とも言えない安堵感が私を包み
　　　　、さっきのサイクリストたちに感謝した。ここからも今までのルートを更に戻り、
　　　　清澄山から一気に天津小湊へのダウンヒルを楽しみ、鴨川のデポ地まで戻った。デ
　　　　ポ地に戻ったのは１５：００で、自宅へ向かって車を走らせた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上